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鬼平犯科帳の順番は1巻から刊行順|小説全24巻の早見表・特別長編の巻・ドラマと映画の順番まで

目次(20項目・タップで開く)

鬼平犯科帳の順番は、文春文庫の1巻から刊行順に読むのがいちばん失敗しにくく、小説は全24巻です。 池波正太郎の『鬼平犯科帳』は、火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵を主人公にした時代小説で、1967年から『オール讀物』で書き継がれ、作者が亡くなる1990年まで続いたシリーズです。文春文庫では全24巻にまとめられていて、多くの巻は一話ごとに完結する連作短編なので、実は途中の巻から読んでも話がわからなくなることはほとんどありません。ただ、平蔵の部下や密偵たちの顔ぶれや関係は巻を追うごとに少しずつ変わっていくため、刊行順に読むほうが人物の積み重ねを味わえます。この記事では、全24巻の副題と主な収録作、一冊を通した特別長篇が入っている巻の位置、未完で終わる最終巻、ドラマや映画を観る順番、読み終えたあとに手に取りたい池波正太郎の別シリーズまで紹介します。

結論:鬼平犯科帳はこの順番で読む

  • 初めて鬼平を読む → 『鬼平犯科帳』1巻から。長谷川平蔵が初めて登場する巻で、人物の土台がわかる
  • 長編でじっくり浸りたい → 1巻で相性を確かめたあと、シリーズ初の一冊まるごとの特別長篇『雲竜剣』(15巻)へ
  • 最後まで読み通したい → 刊行順に24巻まで。最終巻の特別長篇『誘拐』は作者の逝去で未完のまま収録されている
  • ドラマや映画から入った → 原作の短編が多く収められた1巻から。松本幸四郎版の最初の作品群は1巻の短編が原作
  • 鬼平を読み終えたあと → 同じ池波正太郎の『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』へ

【早見表】鬼平犯科帳 全24巻の読む順

巻書名(文春文庫 決定版)形式主な収録作決定版の発売
1鬼平犯科帳 決定版(一)短編8篇唖の十蔵、本所・桜屋敷、血頭の丹兵衛、浅草・御厩河岸、老盗の夢、暗剣白梅香 ほか2016年12月
2鬼平犯科帳 決定版(二)短編蛇の眼、谷中・いろは茶屋、妖盗葵小僧、密偵 ほか2016年12月
3鬼平犯科帳 決定版(三)短編麻布ねずみ坂、盗法秘伝、兇剣、むかしの男 ほか2016年12月
4鬼平犯科帳 決定版(四)短編霧の七郎、密通、血闘、敵 ほか2017年2月
5鬼平犯科帳 決定版(五)短編深川・千鳥橋、女賊、兇賊、山吹屋お勝 ほか2017年2月
6鬼平犯科帳 決定版(六)短編礼金二百両、剣客、狐火、のっそり医者 ほか2017年3月
7鬼平犯科帳 決定版(七)短編雨乞い庄右衛門、泥鰌の和助始末、盗賊婚礼 ほか2017年3月
8鬼平犯科帳 決定版(八)短編用心棒、明神の次郎吉、流星、白と黒 ほか2017年4月
9鬼平犯科帳 決定版(九)短編雨引の文五郎、本門寺暮雪、白い粉、狐雨 ほか2017年4月
10鬼平犯科帳 決定版(十)短編犬神の権三、追跡、むかしなじみ、消えた男 ほか2017年5月
11鬼平犯科帳 決定版(十一)短編男色一本饂飩、穴、密告、雨隠れの鶴吉 ほか2017年5月
12鬼平犯科帳 決定版(十二)短編いろおとこ、高杉道場・三羽烏、密偵たちの宴 ほか2017年6月
13鬼平犯科帳 決定版(十三)短編熱海みやげの宝物、殺しの波紋、春雪、一本眉 ほか2017年6月
14鬼平犯科帳 決定版(十四)短編あごひげ三十両、殿さま栄五郎、五月闇 ほか2017年7月
15鬼平犯科帳 決定版(十五) 特別長篇 雲竜剣特別長篇雲竜剣(シリーズ初の一冊まるごとの長編)2017年7月
16鬼平犯科帳 決定版(十六)短編影法師、網虫のお吉、見張りの糸、霜夜 ほか2017年8月
17鬼平犯科帳 決定版(十七) 特別長篇 鬼火特別長篇鬼火2017年8月
18鬼平犯科帳 決定版(十八)短編俄か雨、一寸の虫、おれの弟、草雲雀 ほか2017年9月
19鬼平犯科帳 決定版(十九)短編霧の朝、妙義の團右衛門、雪の果て、引き込み女 ほか2017年9月
20鬼平犯科帳 決定版(二十)短編おしま金三郎、高萩の捨五郎、助太刀 ほか2017年10月
21鬼平犯科帳 決定版(二十一)短編泣き男、瓶割り小僧、春の淡雪 ほか2017年10月
22鬼平犯科帳 決定版(二十二) 特別長篇 迷路特別長篇迷路2017年11月
23鬼平犯科帳 決定版(二十三) 特別長篇 炎の色短編+特別長篇隠し子、炎の色2017年11月
24鬼平犯科帳 決定版(二十四) 特別長篇 誘拐短編+未完の特別長篇女密偵女賊、ふたり五郎蔵、誘拐(未完)2017年12月
次に剣客商売(新潮文庫)連作短編中心のシリーズ1巻『剣客商売』から―
次に仕掛人・藤枝梅安(講談社文庫)連作中心のシリーズ1巻『殺しの四人』から―

※副題・収録作・決定版の発売月は文藝春秋の書誌ページ(鬼平犯科帳 決定版の一覧)で確認したものです(1〜3巻の発売日は書誌上2016年12月31日)。旧版の文春文庫は1974年から1994年にかけて刊行され、2000〜2001年に新装版が出ています。巻数と副題は旧版・新装版・決定版で共通です。

表のとおり、迷ったら1巻から順に読めば間違いありません。一冊を通した特別長篇は15巻以降の後半に散らばっているので、短編を読み進めた先で自然と出会える並びになっています。

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選び方のポイント

基本は1巻から刊行順に読む

鬼平犯科帳は、平蔵を取り巻く人々の関係が巻を追うごとに少しずつ深まっていくシリーズです。部下の与力・同心や、元盗賊の密偵たちが一話ごとに顔を見せ、その積み重ねが後の巻での人物の重みにつながっていきます。1巻は長谷川平蔵が初めて登場する巻で、8篇の短編が収められています。ここで平蔵の人柄や火付盗賊改方という役目の雰囲気をつかんでおくと、2巻以降もすんなり入り込めます。最初の数話で語り口が合うと感じたら、あとは刊行順に1冊ずつ進めていくのが王道です。

連作短編なので途中の巻からでも読める

多くの巻は一話ごとに事件が完結する連作短編なので、途中の巻から手に取っても物語そのものは楽しめます。古本屋や図書館で見かけた巻から読み始めた、という入り方も珍しくありません。ただし、あとから1巻に戻ると「この人物にはこんな出会いがあったのか」と気づくことも多く、人物の背景を知った上で読むほうが味わいは深くなります。途中から読み始めた場合も、気に入ったら1巻に戻って順に読み直すと、シリーズの楽しみが二度味わえます。

特別長篇の巻は位置を知っておく

鬼平犯科帳には、一冊を通して一つの長い物語を追う「特別長篇」の巻があります。文藝春秋の書誌で副題に「特別長篇」と付いているのは、15巻『雲竜剣』、17巻『鬼火』、22巻『迷路』、23巻『炎の色』、24巻『誘拐』の5冊です。このうち15・17・22巻は一冊まるごとが長編で、『雲竜剣』はシリーズ初の一冊まるごとの長編。23巻は短編「隠し子」と特別長篇「炎の色」、24巻は短編「女密偵女賊」「ふたり五郎蔵」と未完の特別長篇「誘拐」を収めています。長編は人物の関係がわかっているほど緊張感が増すので、できれば刊行順の流れで出会うのがおすすめです。

最終巻は未完で終わることを知っておく

鬼平犯科帳は、作者の池波正太郎が1990年に亡くなったことで幕を閉じました。最終の24巻に収められた特別長篇「誘拐」は執筆途中のまま収録されていて、物語の結末は描かれていません。シリーズとして「完結」を期待して読み進めると戸惑うかもしれませんが、作家が最後まで書き続けた作品として、その途切れた先を想像するのも一つの味わい方です。最終巻にたどり着く前に、この点だけ知っておくと心の準備ができます。

決定版と旧版の違いは活字の大きさとふりがな

文春文庫の『鬼平犯科帳 決定版』は、2016年12月末の1〜3巻から2017年12月の24巻まで、ほぼ毎月2冊ずつ刊行された版です。文藝春秋の案内によると、2000年に出た大きな文字の新装版よりさらに活字をひとまわり大きくし、地名や人名を中心にふりがなを増やしたとされています。実際、1巻のページ数は2000年の新装版が320ページ、決定版が384ページと厚くなっています。巻数と副題は旧版と同じなので、どちらの版で読んでも順番は変わりません。これから新しくそろえるなら、書店で手に入りやすく読みやすい決定版が目安です。すでに旧版を持っている人は、同じ巻を買い足さないように巻数と副題を確認してから買い足しましょう。

番外編『乳房』は24巻とは別の一冊

本編24巻とは別に、番外編の長編『乳房』(文春文庫)があります。男を殺してしまった女・お松の数奇な運命と、平蔵の活躍が並行して描かれる作品です。単行本は1984年に出ていて、本編でいえば22巻『迷路』と同じころの作品にあたります。本編の流れとは独立しているので、本編を読み終えたあとや、長編をもう一冊読みたくなったときに手に取るのがおすすめです。

ドラマ・映画で観る順番

鬼平犯科帳は何度も映像化されていますが、いま観られる機会が多いのは中村吉右衛門版と松本幸四郎版です。どちらも原作の短編を一話ずつドラマにしているので、放送・公開順に観ても、気になる話から観ても楽しめます。

中村吉右衛門版(フジテレビ系・1989〜2016年)

順番作品放送・公開
1第1シリーズ1989年7月〜1990年
2第2シリーズ1990年10月〜1991年3月
3第3シリーズ1991年11月〜1992年5月
4第4シリーズ1992年12月〜1993年5月
5第5シリーズ1994年3月〜7月
6第6シリーズ1995年7月〜11月
7劇場版『鬼平犯科帳』1995年11月公開
8第7シリーズ1996年8〜9月、1997年4〜7月
9第8シリーズ1998年4〜6月
10第9シリーズ2001年4〜5月
11鬼平犯科帳スペシャル(全12作)2005年「山吹屋お勝」〜2015年「浅草・御厩河岸」
12最終作(前編「五年目の客」・後編「雲竜剣」)2016年12月

松本幸四郎版(時代劇専門チャンネルほか・2024年〜)

順番作品放送・公開原作
1テレビスペシャル「本所・桜屋敷」2024年1月1巻
2映画『鬼平犯科帳 血闘』2024年5月公開4巻「血闘」・5巻「兇賊」
3「でくの十蔵」2024年6月1巻「唖の十蔵」
4「血頭の丹兵衛」2024年7月1巻
5「老盗の夢」2025年2月同名の短編は1巻
6「暗剣白梅香」2025年7月同名の短編は1巻
7「兇剣」2026年1月同名の短編は3巻
8「本所の銕」(市川染五郎主演で若き日の平蔵を描く)2026年7月に劇場で特別先行版を期間限定公開、10月に放送・配信オリジナルの物語
9「密告」2026年7月に劇場で特別先行版を期間限定公開、2026年冬に放送・配信予定―

※放送日は時代劇専門チャンネルでの初放送を基準にしています。映画『血闘』と1巻の短編が原作であることは文藝春秋の書誌ページ、各作品の放送・公開時期は松本幸四郎版の公式ポータル・各社の発表、吉右衛門版はWikipediaの放送記録で確認しました。配信の状況は時期によって変わるため、各サービスで確認してください。

ほかに、初代松本白鸚(1969年〜)、丹波哲郎(1975年)、萬屋錦之介(1980〜1982年)主演のテレビドラマもあります。2017年1〜4月にはテレビ東京ほかでアニメ『鬼平』も放送されました。

朗読で聴くなら

Audibleには『鬼平犯科帳(一) 唖の十蔵』や「兇剣」「密偵」など、短編を一話ずつ朗読した作品が配信されています(2026年10月時点)。全24巻がそろっているわけではないので、通勤中などに気になる話を聴いてみる入り口として使うのが向いています。

読む前に知っておきたいこと

  • Kindle版の有無や読み放題の対象かどうかは時期によって変わるため、購入前にAmazonの商品ページで確認してください。 全24巻と巻数が多いので、まず1巻だけ買って相性を確かめる方法もあります。
  • 文春文庫には旧版と決定版があります。 決定版は新たに組み直された版で、本記事の巻数は決定版に準拠しています。巻数と副題は旧版と同じですが、購入時は巻数と副題を合わせて確認すると安心です。
  • 紙と電子で読み心地が違います。 電子書籍は文字の大きさを変えられ、江戸の地名や役職名を辞書機能で引けるのが便利です。紙の文庫は本棚に24冊並べる楽しみがあり、残りのページ数も手触りでつかめます。
  • 時代特有の言葉が多く出てきます。 火付盗賊改方、与力、同心、密偵など役職や立場を表す言葉は、数話読むうちに自然と慣れていきます。最初は意味をざっくりつかむ程度で十分です。
  • テレビ時代劇や映画とは別の楽しみ方ができます。 映像作品を観てから原作を読むと、平蔵や密偵たちの描かれ方の違いも楽しめます。

タイプ別おすすめ

まず1巻と最初の特別長篇を読みたい人向け

鬼平の世界に初めて触れる人は、ここから始めましょう。1巻で平蔵と火付盗賊改方の面々に出会い、短編で語り口に慣れたら、シリーズ初の一冊まるごとの長編『雲竜剣』へ進むのが王道の流れです。間の巻を飛ばして長編に進むこともできますが、刊行順に読んでいくと長編での人物の動きがより胸に響きます。

鬼平犯科帳 決定版(十五) 特別長篇 雲竜剣(池波正太郎)

鬼平犯科帳 決定版(十五) 特別長篇 雲竜剣(池波正太郎)

¥913〜(10/26 楽天調べ)

平蔵とその周辺が正体のつかめない刃に狙われる、シリーズ初の一冊まるごとの長編。平蔵の過去と現在が交錯する緊張感が読みどころです。

後半の特別長篇と最終巻まで読み通したい人向け

シリーズ後半には、一冊を通して一つの事件を追う特別長篇が続けて登場します。短編で積み重ねてきた人物の関係が、長編の中で大きく動く場面もあり、読み進めてきた人ほど手応えを感じられる巻です。最終の24巻までたどり着けば、作者が最後まで書き続けたシリーズの歩みを見届けられます。

鬼平犯科帳 決定版(十七) 特別長篇 鬼火(池波正太郎)

鬼平犯科帳 決定版(十七) 特別長篇 鬼火(池波正太郎)

¥880〜(10/26 楽天調べ)

平蔵が立ち寄った評判の酒屋をきっかけに、思いがけない事件へと謎が広がっていく特別長篇。一つの出来事が大きな企てにつながる展開が読みどころです。

鬼平犯科帳 決定版(二十二) 特別長篇 迷路(池波正太郎)

鬼平犯科帳 決定版(二十二) 特別長篇 迷路(池波正太郎)

¥924〜(10/26 楽天調べ)

平蔵本人だけでなく、その周囲の人々までが何者かに狙われていく特別長篇。身近な人を守ろうとする平蔵の姿と、張りつめた空気が読みどころです。

鬼平犯科帳 決定版(二十三) 特別長篇 炎の色(池波正太郎)

鬼平犯科帳 決定版(二十三) 特別長篇 炎の色(池波正太郎)

¥836〜(10/26 楽天調べ)

平蔵の亡父の隠し子・お園が現れる短編「隠し子」と、女密偵おまさとお園が活躍する特別長篇「炎の色」を収録。長く読み継いできた人物たちの新たな一面に出会えます。

鬼平犯科帳 決定版(二十四) 特別長篇 誘拐(池波正太郎)

鬼平犯科帳 決定版(二十四) 特別長篇 誘拐(池波正太郎)

¥814〜(10/26 楽天調べ)

短編「女密偵女賊」「ふたり五郎蔵」に、作者の逝去で未完となった特別長篇「誘拐」を併せて収めたシリーズ最終巻。長い歩みの最後に書かれた作品として、余韻を味わえる一冊です。

鬼平を読み終えて次に読みたい人向け

鬼平犯科帳と並ぶ池波正太郎の人気シリーズが『剣客商売』と『仕掛人・藤枝梅安』です。どちらも江戸を舞台にした連作中心のシリーズで、鬼平で池波作品の語り口が気に入った人なら入りやすいはずです。悪を取り締まる側の鬼平に対し、剣客の父子を描く『剣客商売』、闇の仕掛人を描く『梅安』と、主人公の立場が違うので読み比べも楽しめます。なお、『剣客商売』は新潮文庫、『仕掛人・藤枝梅安』は講談社文庫から出ています。

剣客商売 一 剣客商売(新潮文庫・池波正太郎)

剣客商売 一 剣客商売(新潮文庫・池波正太郎)

★★★★★ 4.71(17件) ¥825〜(10/26 楽天調べ)

老剣客の秋山小兵衛と息子の大治郎が、田沼意次の時代の江戸で悪と対峙するシリーズの第1作。対照的な父子の生き方と、江戸の暮らしの描写が読みどころです。

殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)(講談社文庫・池波正太郎)

殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)(講談社文庫・池波正太郎)

★★★★★ 4.82(11件) ¥792〜(10/26 楽天調べ)

表の顔は腕のよい鍼医者、裏の顔は金で悪人を葬る仕掛人・藤枝梅安を描くシリーズ第1作。相棒の彦次郎との関係と、闇の世界の緊張感が読みどころです。

シーン別の選び方

  • 通勤や寝る前に少しずつ読みたい:連作短編の巻が向いています。一話が短く区切りがあるので、限られた時間でも話の切れ目まで読めます。
  • 休日にまとまった時間がある:特別長篇の巻を一気に読むのがおすすめです。一つの事件を最後まで追えるので、長編ならではの読みごたえを味わえます。
  • テレビ時代劇や映画をきっかけに読みたい:まず1巻から読み、映像で知った平蔵像と原作の違いを楽しみましょう。映画『血闘』を観た人は4巻「血闘」と5巻「兇賊」が原作です。
  • 時代小説に初めて挑戦する:一話ごとに完結する鬼平の短編は、時代小説の入門にも向いています。役職名などは読みながら自然と慣れていきます。
  • シリーズをじっくり完走したい:月に数冊ずつ刊行順に読み進めると、平蔵と部下たちの変化を無理なく追えます。

👍 メリット

  • 多くの巻が連作短編で、一話ごとに区切って読みやすい
  • 1巻から刊行順に読むと人物の積み重ねを味わえる
  • 特別長篇の巻で一冊を通した読みごたえも楽しめる
  • ドラマや映画の原作の巻がわかるので、映像から入っても読み始めやすい
  • 読み終えたあとに剣客商売や藤枝梅安へ読み広げやすい

👎 デメリット

  • 全24巻と巻数が多く、完走には時間がかかる
  • 最終巻の特別長篇「誘拐」は未完で、結末は描かれていない
  • 役職名や江戸の地名など時代特有の言葉に最初は戸惑いやすい
  • 旧版と決定版があり、購入時に巻数と副題の確認が必要

まとめ

  • 鬼平犯科帳は文春文庫の1巻から刊行順に読むのが基本
  • 多くの巻は連作短編なので、途中の巻から読んでも話は追える
  • 副題に「特別長篇」と付くのは15・17・22・23・24巻。一冊まるごとの長編は15・17・22巻
  • 最終の24巻は特別長篇「誘拐」が作者の逝去で未完。読み終えたら番外編『乳房』や『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』へ
  • ドラマは**中村吉右衛門版(1989〜2016年)と松本幸四郎版(2024年〜)**が中心。松本幸四郎版の最初の作品群は1巻の短編が原作

鬼平犯科帳のあとに別の作家の時代小説も読みたくなったら、宮部みゆきの時代小説の順番|ぼんくら・三島屋変調百物語シリーズの読む順と現代ミステリーのおすすめが参考になります。幕末や戦国の長編に進むなら司馬遼太郎の読む順番|最初の1冊と戦国→幕末→明治の時代順早見表、長編の巻数まで、ジャンル全体の入門書を探すなら歴史小説のおすすめ8選|初心者でも読みやすい戦国・幕末・江戸の市井ものを読む順つきでもあわせてどうぞ。

よくある質問

鬼平犯科帳は何巻から読めばいいですか?
初めて読むなら、長谷川平蔵が初めて登場する文春文庫の1巻から刊行順に読むのがおすすめです。多くの巻は一話ごとに完結する連作短編なので、途中の巻から読んでも話はわかりますが、平蔵の部下や密偵たちの関係は巻を追うごとに積み重なっていきます。1巻から読むと人物の背景がつかめ、後半の巻や特別長篇での人物の動きがより深く味わえます。
鬼平犯科帳は全部で何巻ありますか?
文春文庫では本編が全24巻にまとめられていて、ほかに番外編の『乳房』があります。1967年から『オール讀物』で書き継がれ、作者の池波正太郎が亡くなる1990年まで続いたシリーズです。文春文庫には旧版と、2016年末から2017年にかけて刊行された決定版があります。巻数と副題は同じですが、購入するときは巻数と副題を合わせて確認しておくと、同じ巻を重ねて買ってしまう心配がありません。
鬼平犯科帳の長編はどの巻ですか?
文藝春秋の書誌で副題に「特別長篇」と付いているのは、15巻『雲竜剣』、17巻『鬼火』、22巻『迷路』、23巻『炎の色』、24巻『誘拐』の5冊です。15・17・22巻は一冊まるごとが長編で、なかでも『雲竜剣』はシリーズ初の一冊まるごとの長編にあたります。23巻は短編「隠し子」と特別長篇「炎の色」、24巻は短編2篇と未完の特別長篇「誘拐」を収めています。
鬼平犯科帳の最終巻は完結していますか?
最終の24巻『特別長篇 誘拐』は、短編「女密偵女賊」「ふたり五郎蔵」と特別長篇「誘拐」を収めた巻ですが、「誘拐」は作者の池波正太郎が1990年に亡くなったため未完のまま収録されています。そのため、シリーズとしての明確な結末は描かれていません。最後まで書き続けられた作品として、途切れた先を想像しながら読むのも一つの味わい方です。
鬼平犯科帳のドラマはどの順番で観ればいいですか?
中村吉右衛門版は1989年の第1シリーズから2001年の第9シリーズまで続き、2005年以降のスペシャルを経て、2016年12月の最終作(前編「五年目の客」・後編「雲竜剣」)で幕を閉じました。松本幸四郎版は2024年1月のテレビスペシャル「本所・桜屋敷」に始まり、2024年5月公開の映画『血闘』、「でくの十蔵」「血頭の丹兵衛」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「兇剣」と続いています。どちらも原作の短編を一話ずつ描いているので、放送順でも気になる話からでも楽しめます。配信の状況は時期によって変わるため、各サービスで確認してください。
鬼平犯科帳はテレビや映画にもなっていますか?
はい。1969年に初代松本白鸚主演で初めて映像化され、1989年からは中村吉右衛門主演のテレビシリーズがフジテレビ系で放送され、2016年放送の最終作で幕を閉じました。2024年には十代目松本幸四郎主演の新シリーズが始まり、劇場版『鬼平犯科帳 血闘』が2024年5月に公開されています。2017年にはアニメ『鬼平』もテレビ東京ほかで放送されました。
鬼平犯科帳を読み終えたら、次は何を読めばいいですか?
まず番外編の長編『乳房』があり、そのあとは同じ池波正太郎の『剣客商売』(新潮文庫)と『仕掛人・藤枝梅安』(講談社文庫)が定番です。『剣客商売』は老剣客の秋山小兵衛と息子の大治郎を描くシリーズで、1972年に『小説新潮』で連載が始まりました。『仕掛人・藤枝梅安』は鍼医者でありながら裏で仕掛人を務める梅安を描くシリーズです。どちらも江戸を舞台にした連作中心の作品なので、鬼平と同じ感覚で読み進められます。